すべてのものには、本来、かたちなどない。それでも私たちは、“かたち”としてしか世界を見ることができない。だからこそ私は、見えているかたちの奥に、まだ名づけられていない何かを感じ取りたいと思っている。水は流れ、炎は揺れ、時間はかたちを変えながら静かに過ぎていく。その一瞬ごとに現れては消えていくかたちの中に、私は“動き”という名の本質を探している。とどまらないものが語りかけてくる声に、私は耳を澄ませる。
Language